Googleアドセンス「インテント重視のフォーマット」とは 収益向上する?

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2024年4月16日にGoogleアドセンスに「広告インテント重視のフォーマット」という自動広告の新しいフォーマットがスタートしました。「広告インテント重視のフォーマット」はどんな広告が表示されるか、有効化する方法、有効化することのデメリット、収益分配率との関係などについて現時点での情報をもとに解説します。

インテントとは

「インテント」とは、特定の意図や目的を指します。ビジネスやテクノロジーの分野では、特にユーザーの行動や要求に基づいて、そのユーザーが何を達成しようとしているか、どのような目的を持っているかを理解することを意味します。例えば、デジタルマーケティングでは、ユーザーがウェブサイトに訪れた際の購入意志や情報収集の意向を「購買インテント」や「情報収集インテント」として評価し、それに適した広告やコンテンツを提供することが一般的です。

また、ソフトウェア開発、特にモバイルアプリやウェブサービスの文脈では、ユーザーが特定のアクションを意図している場合(例えば、リンクをクリックする、アプリを開くなど)に、その「インテント」に基づいて適切な応答や処理を行う設計がなされます。このように、「インテント」という用語は、ユーザーの行動背後にある意図を理解し、それに基づいて最適なユーザーエクスペリエンスを提供するための概念として広く使用されています。

Googleアドセンス「インテント重視のフォーマット」とは

広告インテントは、ウェブサイト上の既存のテキストやページに関連するリンクやアンカーを設置する新しい広告フォーマットです。ユーザーがこれらのリンクやアンカーをクリックすると、ダイアログが表示され、そのユーザーに適したオーガニック検索結果と広告が一緒に現れます。この方法は収益を増やすのに効果的です。また、広告インテントはサードパーティのCookieを使用せずに、関連性の高い広告を提供するため、プライバシーに配慮しています。

インテント重視のフォーマットを有効化すると、Googleアドセンスが勝手にリンクを設置してしまいます。たとえば、以下のように自分ではリンクを設置していない「もしドラ」や「マネージャーが読んだら」というキーワードに対して、虫眼鏡マークがついて自動的にリンクが設置されます。

「インテント重視のフォーマット」の広告実際の画面

Googleアドセンス「インテント重視のフォーマット」の広告実際の画面

この「もしドラ」をクリックすると、こちらのようにグーグルの検索広告のような画面がポップアップで表示されるという仕組みです。

「インテント重視のフォーマット」の広告実際の画面

Googleアドセンス「インテント重視のフォーマット」のデメリット

Googleアドセンス「インテント重視のフォーマット」の実際の仕様、見え方を見てもらったので、デメリットになりそうなことを先に紹介しておきたいと思います。

まずは、コンテンツに勝手にリンクが設置されるので、しっかりコンテンツを読みたいユーザーにとっては邪魔になりそうです。一方で、上記の例のように商品などに関心があった時点で即リンクで検索できるので便利な場面はありそうです。検索結果がポップアップで表示されるので、ネットサーフィンされてしまいそうです。あとは、後述しますが、Googleアドセンス「インテント重視のフォーマット」は集計分配率が低くなっている点はデメリットになる可能性があります。

広告インテントから収益を得る方法

ユーザーがダイアログ内の広告をクリックすると収益が発生します。広告インテントは、関連性の高い広告を提供することでクリック率を向上させ、結果として収益の増加に貢献します。

インテント重視のフォーマットを有効にする設定方法

AdSense アカウントにログインし、「広告」セクションから目的のサイトを選択します。

広告設定のプレビューで「自動広告」がオンになっていることを確認し、「インテント重視のフォーマット」を選択して「広告インテント」を有効にします。必要に応じて、利用規約に同意し、設定をサイトに適用します。

インテント重視のフォーマットを有効にする設定方法

広告インテントのパフォーマンスをトラッキングする方法

AdSenseの「レポート」ページからカスタムレポートを作成し、「広告のフォーマット」の内訳を追加します。目標到達プロセスの統計情報を選択して適用し、パフォーマンスの詳細な分析を行うことができます。

AdSense の収益分配率

コンテンツ向け AdSense の広告掲載では、収益から広告プラットフォーム(Google のバイサイド プラットフォームまたはサードパーティ プラットフォーム)の手数料を差し引いた金額の 80% がパブリッシャー様の収益となります。たとえば、広告主が Google 広告を使用して AdSense でディスプレイ広告を購入した場合、収益の約 68% がパブリッシャー様に支払われます。AdSense では、広告主が入札した有効インプレッション単価(eCPM)に基づいてパブリッシャー様への支払いが行われます。

収益分配率が異なるフォーマットは次のとおりで、広告インテントは収益分配率が低めになっていることが気になるところです。

フォーマット収益分配率適用されるポリシー
広告インテント51%検索向け AdSense(AFS)のポリシー
自動広告の関連する検索51%カスタム検索広告に関するポリシー

インテント重視のフォーマットの収益の可能性を高める効果はいかに!?

インテント重視のフォーマットは、ユーザーの興味に基づいて関連性の高い広告を表示することで、広告のクリック率と収益性を大幅に向上させる可能性があります。関連性の高い広告が表示される一方で、ページ内のコンテンツや文章の中に自動的に広告リンクが設置されてしまうためユーザーエンゲージメントを高めることはできると考えられますが、収益配分率が低めになっている点はサイトの収益化に大きく寄与することになるのかは現時点では未知数です。

試してはみましたが、いったんは有効化せずに様子見に使用かと思います。



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